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朝日新聞digital 記事抜粋

京都大、長崎大などの研究チームが4月から、河川に下水から流れ込んだ医薬品成分の濃度などの調査を始める。実態が分かっていない魚などの生態系への影響の解明を目指す。

国内外の河川や下水処理水で1990年代以降、医薬品成分の検出が多く報告されている。人が飲んだ医薬品が排泄(はいせつ)されたり、未使用で捨てられたりして、下水処理場を経て河川に流れ込んでいるとみられる。

河川から取水している浄水場の水について、厚生労働省などが2008~10年に行った調査では、解熱鎮痛消炎剤や抗インフルエンザ薬など6種類の医薬品成分がごく微量検出されたが、水道水として飲み続けても「健康影響上ただちに対策が必要なものではない」とされている。

だが、工業用の化学物質や農薬は環境基準があるのに対し、医薬品は生態系への影響が不明のため水質の規制がない。

京都大流域圏総合環境質研究センターの井原賢特定助教(環境毒性学)らの研究チームは、河川や下水処理水の調査を17年度に関西で始める。関東や九州でも計画している。採取した水から、高血圧やアレルギー性鼻炎などの治療薬や抗うつ薬といった魚の行動異常を引き起こす恐れがある、神経に作用する薬の種類や濃度を特定する。魚への医薬品の複合的な影響をつかむため、複数の医薬品をまとめて検出可能な手法を用いるのが特徴という。

併せて、医薬品濃度の違いによって魚の生殖や捕食行動などにどう異常が出るかをメダカなどを使った実験で調べる。この実験結果と各河川の医薬品濃度を比べることで、採取した河川水を分析するだけで、汚染の度合いを判断できる評価方法づくりを目指す。

抗生物質の使用に伴い、薬が効かない薬剤耐性菌が複数の河川から見つかっていることから、下水を通じた耐性菌の拡散の状況についても調べる。

井原さんは「医薬品の魚への影響や耐性菌の人への影響について、科学的に安全かどうか判断する研究はあまりされてこなかった。まず実態を把握する必要がある」と語る。

http://digital.asahi.com/articles/



我々が飲んだ医薬品が排泄(はいせつ)され、河川に流れ込んでいるとは。
当たり前と言われればそうかもしれない。しかし、身体に効能を与えても
なお、薬剤としての成分で河川の水を汚してしまうことに正直ショックを
受けた。

また、高い薬(保険料と実費、さらに私たちが納めている税金からなる)が
〝未使用で捨てられる
とは!
そちらにも大きな衝撃と怒りを感じてしまうのは私だけだろうか。

地上や川の汚染や、ごみの排出から、我々の生活水になる水道水の源水と
なっていることへの意識がいまだに低いのだろう。
残念な話である。

下水処理場を経ても、なお
解熱鎮痛消炎剤や抗インフルエンザ薬など
6種類の医薬品成分がごく微量検出されたという現実。

もちろん水道水として飲み続けても「健康影響上ただちに対策が必要な
ものではない」とされてはいる。

しかしながら、工業用の化学物質や農薬は環境基準があるのに対し、
医薬品は生態系への影響が不明のため水質の規制がないというから心配だ。


17年度に関西で始まった研究チームは採取した水から、高血圧や
アレルギー性鼻炎などの治療薬や抗うつ薬といった魚の行動異常を
引き起こす恐れがある、神経に作用する薬の種類や濃度を特定する。
とした研究は始まったばかり。


また、医薬品の環境影響評価については日本は未整備であるが、
米国では98年、欧州では06年に、生態系へのリスクを下げるため、
新薬の開発段階で環境影響評価をするためのガイドラインが発効している。

未整備である日本の厚労省は昨年、環境影響評価の検討に向けた課題や
現状などをまとめて医薬品業界に通知し、専門家の会議でも議論が
進んでいるという。

同記事によると医薬品と魚の行動異常との関連が示唆される実験データも多く、
明るいとじっと身を隠す習性のある魚を、抗うつ薬が高濃度に入った水槽に
入れておくと、身を隠さないで動き回るようになったとする米国の論文も
12年に出ている。

実際に河川水に混入した医薬品が魚にどんな影響を与えているかは分かって
いないが、生殖や免疫に異常がある魚が増えれば、生態系が崩れる恐れもある。

これから開拓されていく分野ではあるが、やはり我々が生きていくうえで
生活に欠かせない水道水なだけに、スピード感をもって研究、対策に
あたってほしいものである。

安全』といわれる日本の水道水も、各家庭レベルでは、『安心』できる
『浄水器』があると理想。中でも家中で水もお湯も浄水が使える
セントラルタイプは快適だ。
疑念を抱きながらの水道水を使用するより、ベターな選択であろう。

 

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